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家は総体檜造りでございます。 左右の壁は砂摺りでございます。 天井は薩摩の鶉杢でございます。 畳は備後の五分縁でございます。 |
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この言葉は、落語「牛ほめ」の中で家を誉めるときに出てくるフレーズです。 ここで言う“備後”とは備後(現在の広島)の地草を使用して織り上げた備後表のことで、最高級品とされています。 地草は粘りがあるので耐久性も強く、日焼けしたときには綺麗に黄金色に焼けます。 “五分縁”とは畳縁の縁幅のことで、通常は約一寸(約3.03cm)で仕上げるところを半分の五分の幅で仕上げます。 縁幅を細くすると部屋全体がスッキリして見えます。 但し、きちんと均一の幅で仕上げないと太くなったところが目立ってしまうので、縫う時と折り返す時に技術が要求されます。 |